【Q&A vol.24】鋼材と比較した時の強度は? 置き換えるときの目安は?
公開日時:2015/03/17
【Q】鋼材と比較した時の強度は? 置き換えるときの目安は?
アルミと鋼材では、強度の違いに差があるのでしょうか?
鋼材からアルミフレームへ置き換える時の目安を教えてください。
【A】強度は「曲げこわさ値」で決まります。置き換えの目安も「曲げこわさ値」がポイントです。
ご質問ありがとうございます。
2月号で回答しました、アルミフレームと鋼材とのコスト比較同様、
強度比較のご質問も多く寄せられます。
【今月のまめ知識 第1回】アルミフレームってなに?で、
アルミと鋼材の比較を説明しましたが、ここでは具体的な選定において
どう考えればよいかを説明します。
梁として荷重がかかった時の変位量は、
縦弾性係数と断面二次モーメントを乗じた数値で決まります。
この値を“曲げこわさ”と言います。
縦弾性係数は材料固有の値で、アルミニウムは鋼材の約1/3です。
断面二次モーメントは材料に関係なく形状の係数です。
ということは、アルミニウムで鋼材と同じ曲げこわさを求めるならば、
断面二次モーメントが3倍程度のものを選定すればよいということになります。
3倍というと大きな差に感じますが、断面二次モーメントは高さの3乗に比例します。
例として、50×50×2.3tの角パイプと、この3倍の断面2次モーメントとなる
60×60の角パイプを想定し、肉厚を考慮し60×60×4.4tで比較してみましょう。
50×50×2.3t
断面二次モーメントは、166802mm4
鋼材とした質量は、1.753kg/m
60×60×4.4t
断面二次モーメントは、507338mm4
アルミニウムとした質量は、1.373kg/m
外寸を2割大きくしても、質量は2割軽くなるのです。
構造用アルミフレームの場合にはナット挿入溝があるため、
単純な角パイプより質量は増加しますが、
一般的な鋼材との曲げこわさ比較として、
以下の表を参考にしてください。
画像をクリックすると、大きな表がご覧になれます。
(ナット溝が有る形状はアルミフレーム、角パイプ・Lアングルは鋼材になります。)
※このデータは弊社Webサイトの「アルファフレームの技術データ集」→「曲げ剛性比較グラフ(PDF:726KB)」に掲載されています。
↓↓↓↓コチラからダウンロードできます。
http://www.nic-inc.co.jp/alfaframe/support/technical/index.html