【Q&A vol.79】クリーンルームの清浄度規格は、どのような規格があるのでしょうか?

公開日時:2019/10/30

【Q】クリーンルームの清浄度規格は、どのような規格があるのでしょうか?

クリーンルームの清浄度規格が色々あって、良くわかりません。

どのような規格があるのでしょうか?

【A】クリーンルームの空気清浄度規格は、ISO14644-1が国際規格となっています。

お問い合わせありがとうございます。


クリーンルームの空気清浄度規格は、FED-STD-209D(米国連邦規格)が長く使用されてきましたが、

現在は、ISO14644-1が国際規格となっています。

代表的には以下の規格があります。

 

1.JIS方式

JIS B9920の清浄度クラスの表示で1m3中の0.1μm以上の粒子数を10のべき乗で表したときの指数で表します。

    表示方式:クラス1~クラス8

 

2.FED-STD-209D(米国連邦規格)

単位は英国単位(FS単位)。0.5μm以上粒子を基準とし1ft3中の粒子数を表示します。

    表示方式:クラス1、10、100、1,000、10,000、100,000

 

3.FED-STD-209E(米国連邦規格)

単位はメートル法(IS単位)を優先し英国単位(FS単位)を併記します。清浄度クラスは0.5μm以上粒子を基準とし、粒子数を10X乗個/m3で表しX値をクラスとします。メートル法使用を明確とするためMを付加しクラスM(X)とします。

    表示方式:クラスM1~クラスM7

 

4.ISO規格

日米欧を中心に初の世界統一規格として作成が進められ「クリーンルームと付帯する制御環境」を規定した次の二つから成ります。

    ISO 14644-1 Part1 「空気清浄度のクラス分け」

    ISO 14644-2 Part2 「試験及びモニター手法」

ISOクラス表示では基準粒子径は0.1μm、基準体積は1m3でJIS方式を使用。

    表示方式:ISOクラス1~ISOクラス9

 

ISO規格とFED-STD-209Dの比較は下表の通りです。

参考

上限濃度の計算式

Cn=10N×(0.1/D)2.08

 Cn:みなし粒度以上の浮遊物小粒子の1立米あたりの最大許容濃度

 N:ISO分類(1~9)

 D:みなし粒度

 

計算例:みなし粒度 0.5μm、ISO Class6の場合

  106×(0.1/0.5)2.08=35,168≒35,200

1ft3だと

  35,168×0.30483=995.85≒1,000

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