【Q&A】No.3 アルミフレームは -30 ℃、-40 ℃でも使用可能ですか?
公開日時:2013/06/27
【Q】アルミフレームは -30 ℃、-40 ℃でも使用可能ですか?
電子機器の開発担当です。実験を行うための装置の一部としてアルミフレームを検討しています。マイナス30℃や40℃の低温環境でも、アルミは使えるものでしょうか?
【A】鉄鋼と違って、アルミフレームは低温でも安心して使えます!
金属素材が温度低下によってもろくなる性質を「低温脆性」といいます。
鉄鋼はこの低温脆性が顕著で、低温になると脆くなりますが、 アルミニウムは脆くなりません。
但し、アルミフレーム接続するためにはブラケット、ボルト、ナット、 ナットホルダーが必要となります。
この中で樹脂であるナットホルダーは、-40℃より脆くなり、クラック等発生の可能性があるので、注意が必要です。
(ポリアセタール=脆化温度-40℃)
高・低温引張特性/線膨張係数を見てみよう
ではここで、アルミニウム合金(A6063-T5)での高・低温引張特性を見てみましょう。
製造方法、形状等により異なってきますのであくまで目安です。
このように、アルミニウムは低温になるほど機械的強度が大きくなりますので、常温データにて計算しておけば安全側です。
また、線膨張係数は少し小さくなります。温度変化に対して伸縮量が減るという方向なので、これも良い方向です。
このようにアルミニウム合金は低温域においては非常に有利な材料です。
冒頭に述べたように、付属物の低温脆性にさえ注意すれば、低温でも安心してお使いいただけます。