アルファ博士の気ままにトーク♪ 第31話 展示会の楽しみ 〜意外なところにこそ、楽しみが!〜

公開日時:2026/01/28

楽しい展示会

みなさん、こんにちは。

最近、展示会に行っていますか?
わざわざ外に出ずともネットで何でも手に入る今日この頃ですが、展示会にはいろいろな良さがあります。
今日は、そのあたりのことについて語ってみたいと思います。

展示会に行くか、行かないか、迷うことも多いですよね。
行こうと思っても、上役などから「目的は?」「行く意味ある?」「報告書出してね」などと言われると、
せっかく盛り上がっていた気持ちも下がってしまいます。

「ちゃんとした目的」がひとつでも用意できれば、それはいいのかもしれませんが、
今回は「展示会ははっきりした目的ナシで大丈夫、むしろそこが大事!」
ということを強調したいと思います。

というのは、「ちゃんとした目的」がはっきりしているのであれば、何も展示会でなくて「ネットでの情報の収集、抽出、吟味」の方が、よっぽど効率がよいからです。

これは、展示会ではなくても、ショッピングでも同じですよね。

大きなショッピングセンターやモール、広大なホームセンターへ行っても、どこに何があるか、探し物がよくわからないのと同じです。


本の購入も同じで、大きな書店では、目的の分野のコーナーにたどりついて、お目当ての本を探し出すのも大変です。


足を棒にしてたどり着いても、その目的のものがそこにあるとは限らず、かなりの確率で「徒労に終わる」こともあります。

そこへいくとネットでの検索は、そこまで行く時間と費用もかからないし、目的のものがあるかどうかも、瞬時にわかります。

そうすると、展示会に足を運ぶメリットはどこにあるのでしょうか?

展示会の意外な楽しみ♪

展示会の「ワクワク」の思い出

展示会はワクワクしますよね。そうでもないですか? 
もう飽きちゃいましたか? 

今まで様々な展示会に行きましたが、私にとって思い出深いのは、「万博」と「オーディオフェア」です。

 

展示会の親玉「博覧会」
大阪・関西万博も終わって「万博ロス」に沈んでいる方も多いかもしれませんね。

ワクワクが大き過ぎて、感動の体験で満たされると、そのインパクトは、ずっとずっと、場合によっては生涯続くことになります。

以前ここで紹介した「EXPO'70大阪万博」が終わった時は、私はまだ子供でしたが、まさに万博ロス、次の万博は50年後?と、何とも虚しい気持ちでした。

オーディオフェア
もうひとつ、展示会と言えば、「オーディオフェア」という催しが、以前、東京の晴海の展示会場(東京国際見本市会場)で催されていました。

当時私は中学生でしたが、何とか晴海へ行くことができたとき、それはもう「鼻血がでるほど」興奮していました。

各社のカタログを山ほど集め、ノベルティグッズも山ほどもらいました。

その頃、晴海の展示会場は、展示ホールが7つほどありましたが、その中の3つぐらい大きなホールを使って開催されていました。

その熱気たるや、もう、ホール内が蒸気で満たされているような様子で、各社、大爆音で、最新の機器をデモしていました。

私は中学生の分際で、オーディオへの興味で頭がいっぱいの状態。

ウチに帰ってカタログをむさぼるように見ていると、親から「いいかげんにしなさい!!!」と叱られました。

確かにその頃は「いい加減にはできない」ほど熱中していました。

そのオーディオフェア会場の爆音デモ、装置と人から出る熱気ムンムンの状況は、みなさん、クールにイヤホンで聴いている今では想像できないと思いますが、展示会のワクワク感マックス状態であったことは確かです。

 

展示会の醍醐味

少し冷静になれば、これは展示会に行く最大の理由になると思いますが、何といっても
「現物」を見て、触れて、体験できる、ということでしょう。


例えば、昨年の大阪・関西万博では、イタリア館で「ファルネーゼのアトラス像」やカラヴァッジョの絵画「キリストの埋葬」を見た人は、普段美術に関心の無い人も、口々にその感動を語っています。

本物のもつ迫力、説得力、情報量、そこから得られる感触や感動は、写真やネットからは全く得られないものです。

そのような体験が、遠くの店舗や、本国へいかずとも、身近な場所で体験できてしまうのは、展示会、博覧会ならではのものでしょう。

「オーディオフェア」では、大型のスピーカーと大出力のアンプで、家庭の部屋では到底再生不可能な、本物さながらのオーケストラの壮大な音に、身震いしました

展示会が設定する「テーマ」 〜時代を共有、未来へ向けたメッセージ〜

展示会や博覧会では、たいてい各回「テーマ」が設定されます。


1970年に大阪で開催されたEXPO’70日本万国博覧会のテーマは「人類の進歩と調和」でした。

「人類の進歩と調和」、英語で"Progress and Harmony for Mankind"、どちらも胸に迫る、グッとくる語感と内容です。

これは、その時代を反映し、考えに考えぬかれたテーマで、また同時に未来へ向けて大きなメッセージを放射しています。

設定されたテーマは、その時代だけではなく、未来へ、そして永遠へ向けたメッセージといってもよいかもしれません。

一方、万博会場の中央のお祭り広場で、大屋根を突き抜けて立った「太陽の塔」は、この理性的なテーマに対して、根源的な「生命の讃歌」を現したものでした。

万博後も、この太陽の塔が現在まで残って、未来に向かってテーマを引き継いでいくのは、とても象徴的なことだと思います。

 

また、1970年の大阪万博で、手塚治虫さんがプロデュースした「ロボット館」で展示されたロボット達は、22年もの間、愛知万博の会場になった「愛知県児童総合センター」で保存展示され、2005年の愛知万博でも展示されました。

これもまた「テーマ」が人々によって時代を超えて引き継がれてきたと言えるでしょう。

 

EXPO'70 大阪万博 太陽の塔 内部には生命の樹 万博記念公園のジオラマ模型

2005年の愛知万博の時に撮った写真 1970年の大阪万博で展示されたロボット達

展示会で「異文化との出会い」

展示会では各社、国際博覧会では各国、それぞれの「文化」に出会うことができます。

各会社の展示や説明員の方々には、その会社の雰囲気が本当によく表れると感じています。

同時に各社とも「なりたい自分」を表現しているので、展示品を見るとその気持ちが伝わってきます。

 

例えば、「根は真面目なんだけど、もっとフレンドリーになりたい」などです。

国際博覧会での各国の展示は、その国の雰囲気と文化がよく伝わってきます。

「愛知万博」のベルギー館では、マグリットの「シュールリアリズム」の世界に出会いました。

この衝撃的な文化との出会いは、その後ベルギーを訪れるきっかけになりました。

また、展示会や博覧会では、同じ日に各社、各国を見て回るので、さらに特徴が比較対照できて、大変面白く感じます。

 

展示会で「意外なもの」との出会い

期待して見に行って、それが見られるのは、もちろんよいことです。
でも、それ以上によいことは、思ってもいなかったもの、意外なものに出会えることです。

これは、展示会に限らず、実際のお店、書店、そして旅行でもそうですよね。

特に旅行では、良い印象や体験に限らず、むしろネガティブな印象やトラブルの体験が、その後に大きな思い出として心に残ります。


また、見たかったものそれ自体ではなく、それを取り巻くもの、周辺や関連するものと出会える場でもあります。

この「意外なものとの出会い」は、わざわざ展示会を訪問する理由といってもよいほどだと思います。

旅行でのトラブルはなるべく避けたいところですが、たとえトラブルに巻き込まれても、のちのち自分の「貴重な経験値」として残ります。

 

展示会での「コミュニケーション」 〜つながりやきっかけをつくる〜

以前、アルファ博士の気ままにトーク♪ 第19話で「ドイツ、ミュンヘンでの展示会」を紹介しましたが、
この展示会は、特に「コミュニケーション」を主役にしたものでした。

機器の展示自体は、コミュニケーションの「きっかけや話題を提供する」という脇役といってもよいかもしれません。

ここでのコミュニケーションはとてもフレンドリーなもので、私のような異邦人にも、親切に接していただけました。

ドイツ・ミュンヘンでの展示会 打ち合わせコーナーが広いですね

また、以前の展示会では、業界以外の人や、不慣れな人には冷たい雰囲気があったと思います。

今では、業界以外の人や、直接すぐには関連の無さそうな人にも、丁寧に接しようとすることが増えていると思います。

会社や業界について知ろうと思う学生さん、将来の大切なお客様にもなる子どもたちへも、門を開くケースも増えてきています。
むしろ、そのような機会を増やすことが、将来的に大事だろうとも思います。

 

ドイツ・ミュンヘンでの展示会 コミュニケーションが主役です

展示会で「次なるもの」を発想

アイディアは会社の机に座っていても、なかなか思いつかないものです。

むしろ、席を離れてトイレに立った時や、歩いている時に、ふと思いつくことも多いと思います。

展示会を訪問すると、そのような、「普段の環境を離れて、体が活性化した状態」になるように感じます。

展示会の雑踏の中では、なかなかそのような気分になれないかもしれませんが、例えば帰途の電車の中、ほっとした瞬間に何か思いつくこともあると思います。

展示会には、そのような体を活性化する力があるようです。

 

展示会での食事 〜つながりや印象を強める〜

会場への行き帰り、一人で行くか、誰かと落ち合って行くか、バリエーションも考えることが多いです。

展示会へ行くとなると、昼食は会場のどこで何を食べるか、どこも混んでいるし、値段は高いし、悩みますよね。

そういう点では、展示会と食事は、切っても切れない、むしろ展示会と食事は「セットで」考えたいところです。

その時々によって時間の割り当てや、優先事項も異なります。
時間優先なら、いっそうのこと昼抜き、持参したおにぎりだけというのも十分ありです。

でも、もし可能であれば、誰かと一緒に座って、午前中に見たことや、午後に見てみたいこと、また「どこのブースに何があって面白い」といった話をするとさらに有意義です。

そして、記憶のトリガーとなるのが、意外にも「どこで何を、食べたか」が多いことも面白いものです。

その昼に食べた時の印象、混んでいたとか、飲み物をトレイにこぼしたとか、醤油とソースはどこのコーナーにあったとか、些細な記憶をきっかけにして、その時の展示会全体が思い出されます。

何年にどこの会場で何の展示会で、何を見たか、誰に会ったか・・・といった詳細な記憶が呼び起こされるのです。


これは私だけでしょうか? もしかしてみなさんもそのようなことはありませんか?

 

展示会が遠方で、その地に宿泊する必要がある場合は、誰かと、また一人でも、ご当地の名物やおいしいものを賞味することができれば、より一層、その展示会の印象や記憶は確かなものになるはずです。

 

ミュンヘンの展示会 野外での昼食 緑の中で気分も爽快

展示会訪問の記録 〜『展示会メモリスト』のススメ〜

展示会について、さまざまな角度から「気ままに」語ってきましたが、最後に私が長年実践してきた「自己流・展示会ハック」をご紹介したいと思います。

 

せっかく展示会に行っても、その時の関心ごと以外の細かい情報は忘却の彼方に消えていきます。

一番の関心ごとは、家や会社に戻って、当初の目的に沿って整理して報告書などに活用されると思いますが、
問題は「それ以外の情報」です。

 

というのは、展示会の訪問は「それ以外の情報が大事」という今日のお話の趣旨からして、
活用されるのは今ではなく、「いつか」という将来になるからです。

 

頭の片隅や、身体のどこかに、感動の体験や、親しい会話、お宝情報は残ると思いますが、なかなか思い出されないことも多いと思います。

そのような時におすすめの方法が「展示会メモリスト」です。

 

写真撮影は、展示会や各コーナーで、許可/不許可がありますし、後から見返す場合、写真は情報量が多すぎて、どこがポイントかわからなくなります。

 

そこで、会場で気がついたこと、気になったこと、その他何でも、メモ帳や会場マップの隅に書き込んだり、スマホに録音したりして「展示会メモリスト」を作ります。

 

私は、A4の紙を「短冊状に折った紙」を持参して、ポケットに入れておいて、サッと出してチョッと一言書いておきます。

展示会に行く前には、関心ごとや見たいものの項目だけをメモに記載して、忘れないように訪問します。

 

展示会から帰ったら、なるべく早い時期に、メモした項目を、Excelで作った「展示会メモリストファイル」に転記しておきます。

 

具体的には、1つのファイルの「1つのタグ(シート)」に、1回分の展示会メモリストを整理しています。

訪問した会社名、会った人、もらった名刺、もらったカタログ、印象の他、気になったモノや食べたものなどいろいろ書き出します。

できれば、展示会の全体の印象も書いておくとよいと思います。その時の自分の関心ごとや、見方を後から思い出せるからです。

 

それらを1つのファイルにまとめておくと、何年も経った日に「そういえば・・」と思って、見直す、また検索をかけると、意外なことを見つけられます。

 

こういった「自分のことばで書いたメモ」は、その時の記憶を思い出す素晴らしいトリガーになります。

この情報が、数年、5年、10年集積すると、それなりに役立つ「マイデーターベース」になること受け合いです。

 

よかったらぜひ、お試しください。

今日のお話はここまです。

ネットや、AIで何でも調べられる今日この頃ですが、展示会については引き続き考察を重ねていきたいと思います。

また気ままに語りたくなりましたら、この場で続編を披露できたら幸いです。

 

まだまだ寒い日が続きますが、お体大切に。
ではまたここで、元気にお会いしましょう!

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