おーっとテック物語 第48話 別れ、そして旅立ち
公開日時:2022/08/18
【前号までのお話】
「もう1段階上のサービス&サポート」を提供するために、新天地を目指すことを決意したチーム愛知。手狭になった名古屋市鳴海町を離れ、次なる拠点探しへと動き出します。
しかし、相変わらず工場激戦区である東海エリア、なかなか好条件の賃貸物件に巡り会えません。そこでクルリと発想転換。「土地購入からの新工場建設」へと、大胆に舵を切り直します。
これが功を奏し、理想の場所に出会うまで、時間はかかりませんでした。そこは清洲城のお膝元。広さ、環境、アクセス等も申し分ありません。
2018年2月に発表、3月着工、そして完成予定は2019年9月下旬。目眩くスピードでどんどん建設が進みます。しかし秋は展示会シーズン。大きな展示会が3つも控えています。そんな中での大規模移転。さぁ、どうなるチーム愛知?!
旅立つ前の、前向きな別れ
前号(第47話)では、清須の地で生まれゆく『新・愛知事業所』の様子をお届けいたしました。
まっさらな土地に「NICのものづくり魂」が注入され、着々と工場が出来上がっていく。その様子を間近で見守っていたチーム愛知メンバーの胸には、未来への希望がどんどん膨らんでいきました。
そんな喜びに満ちた新たな胎動感じる一方で、大きな選択を強いられることになるチーム愛知。シンプルながらも重要な問題ーーーー、そう、それは「距離」でした。
まるで「出世魚のように」、小牧 → 刈谷 →鳴海 と、移転するたびに大きく成長してきた愛知事業所。そして、その勢いに「乗れる!」「乗りたい!」と思った人材が、地元を中心に集まったことは、すでに述べた通りです。
同じ志を持った者同士、1年2年3年と同じ時を過ごすにつれ、絶妙なチームワークが築かれていました。そして最終的には、30名の大家族となりました。
しかしながら、名古屋市鳴海町と清須市では、名古屋城を挟んで反対側。同じ愛知県内でも30キロ近い距離があります。車だとゆうに30〜40分はかかってしまいます。
仕事は楽しい。仲間たちとの時間も続けたい。
しかし、さまざまな事情により「30キロの壁」を越えられないメンバーが出てきてしまったのです。
仲間と離れることは寂しい。でも、家族として過ごした時間、そして深まった絆は生涯変わることはありません。
船を降りる者、先へ進む者、それぞれが最善で最高の決断をしたのだと、最後はみんな最高の笑顔で、お互いの旅立ちを祝いました。
[展示会]×[事務所移転]=怒涛の日々!
さて、新・愛知事務所は、2019年9月末の完成へ向けて、粛々と建設工事が進んでいる中、チーム愛知はいつも以上にざわついていました。
奇しくもその年の秋は、大きな展示会が目白押し。
・2019年9月18日~20日 第2回名古屋ロボデックス(ポートメッセなごや)
・2019年10月2日〜4日 第22回関西機械要素技術展(インテックス大阪)
・2019年10月23日〜26日 メカトロテック ジャパン2019(MECT2019)(ポートメッセなごや)
名古屋と大阪で、なんと3つの展示会が集中して開催されるのです。
いち展示会の準備だけでも、相当なエネルギーを必要とするのに、それが3連打。加えて一大事業の「事務所丸ごと移転」を同時並行的にこなさなければならないのですから、尋常ではありません。
加えて、新・愛知事業所は『NICのパイロット工場』になるべく、至る所に新たな試みが盛り込まれています。たとえば、オフィス棟にはNIC初となる「フリーアドレス制」を導入し、情報のオープン化と共有を徹底的に推進することが決まっています。そのためには、事務所のレイアウトを工夫する必要があるし、せっかくならばデザインからこだわりたい。その前に「フリーアドレスとはなんぞや?」から、学ばなければなりません。
やるべきことが山のようにありましたが、ハードルが高ければ高いほど燃えるのがNICのものづくり魂。
やると決めたからには、すべてを実現する。それ以外の選択肢はない。チーム愛知は腹を決め、一丸となって突き進んでいきます。
ある者は展示会に集中し、ある者は新工場の建設打ち合わせをこなし、ある者は人事関係のサポートを完璧に行い、ある者は通常の営業対応を粛々とこなす・・・
見事な適材適所のチームワークで怒涛の日々を乗り越えたチーム愛知。鳴海時代から培ってきた家族愛が、この怒涛の日々をともに越えたことで、よりいっそう強く、深くなっていったのでした。
新・愛知事業所 始動!
時は2019年10月15日 火曜日。愛知県清須市清州田中町に完成した『新・愛知事業所』が本格稼働しました。
竣工=稼働ではなく、工場が完成した後の「しあげ」も大変な作業ではありましたが、チーム愛知の持ち前の行動力と柔軟な発想でやり遂げました。
新・愛知事業所は、「営業部」「製造部」「技術開発部」の3つの柱で、AF事業、FA事業、愛知シナジー事業を拡げていきます。
チーム愛知のミッションは、ますます多様化していくお客様のニーズに、よりスピーディーに、より的確に応えること。“Only One企業”を目指し、チャレンジ&チャレンジの精神で、愛知事業所はこれからも前進し続けます!
<愛知事務所編 完>