いまさら聞けない基礎用語!【キ】#025 許容荷重

公開日時:2023/09/27

許容荷重ってどんな荷重?

みなさん、こんにちは。基礎用語、案内役のあるるです。
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今月の基礎用語:キ#025
許容荷重(きょようかじゅう)
(Load Capacity)

博士「おーい、あるるよ。この扉の蝶番が外れておるぞ〜」

あるる「そうなんですよ、博士。この前とれちゃって。バタンバタンしてて、危ないですよね。ほら・・・」
(バタバタ)

博士「『許容荷重』の面から考えても、早く直しておかなくてはのぅ」

あるる「えっ? 博士、今、なんと?(キラン☆)」

博士「えっ?」

あるる「『巨峰の果汁」とおっしゃいましたか?!(キラキラン!☆☆)」

博士「おお、そろそろ巨峰の季節じゃのう。わしも葡萄は大好きで・・・って、巨峰の果汁ではない。許容荷重じゃ」

あるる「なーんだ、聞き間違えか・・・(パタンパタン)」

博士「それにしても、あるるよ。このちょっとした違いを食べ物に結びつけるとは、もはや才能じゃのう。ふぉっふぉっふぉっ」

あるる「あざーっす」

博士「よし、しっかり復習したら、みんなで巨峰を食べようではないか」

あるる「やったー\(^o^)/ がんばりまーす!」

 

蝶番の許容荷重について

今回は「蝶番(ちょうつがい)」についてお話しします。

「丁番(ちょうばん)」という表記を使っている場合もありますが、NICでは「蝶番(ちょうつがい)」という表記で統一しています。

蝶番は『アルファフレーム総合カタログ』の「アクセサリー一覧」に掲載しています。ご参照ください。

 

蝶番のいろいろ

蝶番には許容荷重が表示されていますが、2個使用時となっています。

今回はこの意味について説明します。

蝶番を2個使ったときの許容荷重

蝶番の許容荷重は、標準的な使用方法での扉の質量となっています。

標準的な使用方法とは、縦使い(扉の側面に蝶番が付いている)した場合で、A=2×Bの場合です。

 

A:蝶番の取付ピッチ

B:蝶番の回転軸中心から、扉重心位置までの寸法

 

蝶番を横使い(扉の上側または下側に蝶番が付いている)した場合には、取付ピッチに関係なく、記載の許容荷重が扉の最大質量となります。

縦使いにおいてA≧2×Bの場合は安全側となりますが、

A<2×Bの場合には、許容荷重を小さく見る必要があります。

 

これを検討すると

WとWaの関係を導く

θ=tan-1(0.5A/B)

Wb=W・cosθ

Lb=B/cosθ

Wa=Lb・Wb/A

 

これを解くと

Wa=W(B/A)

 

と、シンプルな比であることがわかります。

 

許容荷重は、A=2Bの場合なので、許容荷重値に係数kとして

k=A/2B

を乗じた値が、許容できる扉の質量と言うことになります。

 

例として、A=Bであれば

k=1/2

となり、表示許容荷重の1/2ということになります。

 

蝶番の許容荷重は、扉の開閉頻度や取扱い方などによって大きく異なりますので、あくまでも参考値と考えてください。

 

 

なお、ガススプリングなど取り付けた場合には、もちろん別に検討する必要があります。

あるる「・・・」

博士「どうしたあるる、やけに静かじゃが」

あるる「いえね、最初にこの話を聞いたときは「蝶番」の読み方すら知らなかったんだなぁと思って」

博士「そうじゃった、そうじゃった。堂々と「ちょーばん」と読んでおった(笑)ふぉーっふぉっふぉっふぉ」

あるる「もう、博士ったら、笑すぎですよー」

博士「それから考えると、あるるもずいぶん成長したのぅ」

あるる「ありがとうございます! じゃ、ここの蝶番の修理はあるるにお任せを。しっかり直しておきますから、博士は早く「巨峰」の準備を・・・

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