突撃レポート第16弾!!タイヨー電子『植物栽培棚』
公開日時:2018/10/29
今月の「こんなところにアルミフレーム」は、突撃レポート第16弾!!
福井県鯖江市にあるタイヨー電子株式会社様を訪問し、生産技術課の矢島様にお話を伺いました。
福井は富山と同じく日本海に面した県で、富山から日本海側を2時間ほど気持ちよく車を走らせると到着します。
沿岸部には複数の無人島があり、その数は58にも上るとか。いつか行ってみたいなぁ〜。
福井県といえば、東尋坊や永平寺、三方五湖といった観光名所も数多くありますが、
越前ガニやソースカツ丼、脂がのった鯖を串刺しにして豪快に丸焼きした『浜焼き鯖』などなど、
グルメ通にはたまらない所でもあります♪
さて、今回訪問した鯖江市は、福井県のほぼ中央に位置しています。
『鯖江といえばめがね、 めがねといえば鯖江』というほど、
MADE IN JAPANフレームの9割以上のシェアを持つ「めがねの聖地」!!。
他にも繊維や漆器づくりも盛んで、めがねと合わせて三大地場産業と呼ばれていたり、
そうかと思えばオープンデータをはじめとしたIT技術の導入なども進んでいて、
まさに伝統と革新が同居している、魅力溢れる街、鯖江。
今回お邪魔したタイヨー電子様は、そんな魅力溢れる鯖江に居を構えて42年。
電子部品やLEDなどを製造して大手電機メーカーに供給されている電子デバイスメーカーです。
長年培った電子部品製造技術を活かして、新たな事業を展開されているのですが、
その新規事業とは、なんと「植物工場」\(^o^)/♪
電子部品と植物・・・?! ん?
ちょっと不思議な関係ですが、百聞は一見にしかずです。さっそく突撃してみましょう。
あったらいいな・・・を形にする『タイヨー電子』
タイヨー電子株式会社様は1976年(昭和51年)に設立以来、回路基板高密度実装の源泉工程から完成組立までの
一貫生産に注力されており、お客様に「できます」を提案しつづける会社です。
近年は、ストレス社会への取り組みとして医療関連器材など自社商品の製造・販売にも力を入れている、
福井県内唯一の医療機器製造認証工場でもあります。
さらに本社工場内では、「見せる野菜工場」と称した栽培室で、葉物野菜の水耕栽培をされています。
なんで電子部品メーカーで野菜を栽培しているの???
そう思われる人も多いと思いますが、電子部品メーカーだからこそ、
そしてタイヨー電子様だからこそ実現できた事なんです!!
野菜作りへの挑戦は、腎不全で人工透析を受けている親族が食べ物に困っているという
社員さんと社長様の雑談がきっかけでした。
透析患者さんは大変な治療に加え厳しい食事制限があり、
葉物野菜は茹でてカリウムを排出しなくてはいけないそうです。
透析患者さんが生でも安心して食べられる野菜があったらいいな・・・
この『あったらいいな』を形にすべく、タイヨー電子様の水耕栽培は始まりました。
善は急げとばかりに、LED生産や医療機器開発で培った技術を駆使し、培養液の冷却機能を特徴に加え
植物の種類や成長の程度に応じて内部の炭酸濃度及び湿度を調整できる「植物体 栽培装置」を開発され、見事、
カリウム含有量を75パーセント以上カットした
低カリウムリーフレタスの栽培に成功しました!!
これで、カリウム摂取制限のある方でも安心して生のまま食べることができる♪
しかし、これがゴールではありません。
約30万人とも言われる人工透析患者さんに、できるだけ安価で美味しい野菜を届けるために
栽培品種を増やし、量産設備を整える事となったのです。
植物工場に『アルミフレーム』♪
タイヨー電子様で扱う電子部品は非常に精密なため、温度や湿度、清浄度が厳しく管理されたクリーンな環境での作業が必須でした。
このノウハウと電子部品製造に用いていたクリーンルームを活用して、葉物野菜にとって最適な環境を作っていかれたそうです。
しかしながら、野菜は電子部品とは違い生き物です。
環境は整っても、照明色で水温が変わったり、ちょっとのことで品質にもバラつきが出てしまい、最初は生産性があがらず、模索の日々が続きました。
それでも全ての設備を自社製作されるほどの『ものづくり魂と品質管理技術』で、一つ一つ課題を解決し
広さ約900平方メートルもの植物工場が完成しました。
それでは私たち取材班もクリーン服を着用し、手洗い・消毒、エアシャワーで除塵を行い工場内へいざ潜入!!
うわぁ~♪すご~い♪きれぇ~♪
思わずそんな声が出てしまうほど何とも壮観な景色が目の前に広がっていました。
こちらが、今回アルミフレームで製作された野菜栽培用棚です!!
じゃ~ん!!!
普段見慣れているアルミフレームですが、こんなに活き活きと見えたのは初めてです!!
LEDに照らされたアルミフレームは一段と輝きを増し、野菜の緑に彩られ命を吹き込まれたかのようでした。
そしてそして、こんなにも新鮮でみずみずしいと目で感じられる野菜も、見た事がありません!!
こんなに大掛かりな設備を、タイヨー電子様は自社で設計製作されたのですね。ものすごい技術力!(驚)
天井まで届く棚は、1番下の段から1段づつ組上げていくという工法で作り上げたそうです。この方法だと、中に設置する栽培装置の取り付けが容易に行えたとか。なるほど〜。
全ての棚を上部でつなぎ、足元には滑り止めマットを敷いて、耐震性もばっちり♪
今までもアルミフレームで色々と製作してきたけれど、
「NICのフレームは、精度がよくナットがしっかり溝に保持できて、とても組みやすい!」
と、お褒めの言葉を頂戴しました(*^_^*)
そうなんです!
NICのフレームはクリア塗装が施されているので、摩擦係数が高く、滑りにくい特徴を持っているのです。
そして、特殊な溝形状とナットの接触面に特徴があり、一度組みあがれば、極めてしっかりと固定され、ある程度の重さが加わっても高い強度と剛性が保たれるようになっています(^^)v
タイヨー電子様が開発された植物水耕栽培装置をしっかりと支え、美観にも優れたNICのアルミフレームって、
やっぱりサイコー\(^o^)/(←でました!とっておきの自画自賛)
クリーンな環境で栽培された低カリウム野菜は、栽培から包装までヒトの皮膚に触れていないため、袋から出してそのまま食べることが出来るので、忙しい奥様たちにも大好評♪
ただいま生産が追いつかないくらい注文が殺到しているそうです!!
もっとすごいことに、工場スペースには限りがあります。でも、技術には限りがありません。ということで、開発した技術を他でも活かせるように、“栽培設備そのもの”を販売されているそうです!
低カリウム野菜を栽培したい、量産したいというお客様は、是非ともタイヨー電子株式会社様にお問い合わせください(*^_^*)
最後になりましたが、お忙しい中快く取材にご対応くださいました矢島様と
工場見学にご対応くださった吉田次長様に心より御礼申し上げます。
誠にありがとうございました<m(__)m>
以上、今月のこんなところにアルミフレームでした\(^o^)/