いつもは社内を探検し、様々なアルミフレームの使い方をご紹介してきたこのコーナー。

今回はいつもと趣向を変えて、富山を飛び出し、一路東京へ！

 

かねてからお付き合いがあり、NICの大切なお客様である新日本空調様にお邪魔して、

わが社からご購入していただいたクリーンブース内でのデモを見せていただきました。

 

題して「こんなところにクリーンブース！！」を

お届けいたしましょう！

 

“素敵な空気”を求めて、いざ突撃！

 

新日本空調株式会社（SNK）は、

東京は日本橋、明治座のすぐ近くにあります。

 

どんな会社様なのかを一言でいうと、

「空気を素敵にする会社」！

 

創業は昭和5（1930）年と、空調業界では老舗的存在で

社名の通り「空気の質」にこだわりながら、省エネルギーで「快適な空間」を作り出す

とってもエコな企業です。

 

新日本空調様と初めてお会いしたのは、2000年頃。

その出会いはちょっとセンセーショナルでした。

 

2000年当時のNICは、アルミフレームの技術を活かした

独自のクリーンブースの開発に全力投球。

今までの「当たり前」を突抜け、新しい分野への

チャレンジを試みておりました。

 

かたや、複雑な計測をしなければ知ることができなかった微粒子や気流を

目視で確かめることができる「微粒子および気流可視化システム」を

開発されていたのが新日本空調様です。

 

キレイな空気を作り出す企業と

それを証明してくれる企業との出会い…。

 

このふたつの熱きチャレンジ魂が響き合い、

互いの得意分野を活かし、良きパートナー企業となっていくのです。

 

ちょうど2000年に横浜パシフィコで開催された展示会に

共同出展した写真が見つかりました（懐かしいです！）。

 

そして！偶然にも、この頃の歴史を

次号11月号の「おーっ！とテック物語」でお話する予定なのです。

 

はからずも、素晴らしいタイミングでこの写真が出てきたのは

これも天のお引き合せなのかもしれません。

 

当時（2000年）の様子は、NICの歴史を紐解く

「おーっ！とテック物語」11月号でご紹介いたします。

 

 

 

 

いざ、参らん！　デモルームへ！

 

それでは、さっそく、新日本空調様の社内にお邪魔してみましょう。

 


新日本空調様の玄関。可愛らしい花が迎えてくれました

 

 

今回ご協力くださったのは、ビジュアルソリューション事業部

岡本事業部長と、古川課長のお二人です。

 

「さぁ、どうぞ！」と、にこやかに案内していただき、

「あれ？　クリーンブースは・・・？」と、思いつつも、

案内されるままに進んでいくと、突き当たりにある一つのドア。

 

「デモルーム」と書いてありますが、もっと物々しいものを

イメージしていたので、「えっ？　ここですか？」という感じです。

 

ここですか？　フツーのオフィスのドアなんですけど…

 

 

しかし、その扉を開けると・・・

 

 

驚っ！！！

 

おおっ！　なんということでしょう！！！

 

部屋の中にもうひとつ部屋がっ！

これがNICで納めさせていただいたクリーンブースです！

 

まさか、こんなところに・・・

誰もがそう思うに違いありません。

 

ここは東京のど真ん中、お江戸日本橋。

新日本空調様は、ビルの8階にあります。

 

これぞ「こんなところに」の真骨頂！

テンションも急上昇してまいりました。

 

ドアの向こうに真っ黒のクリーンブース！マジメに度肝を抜かれました

「空気の流れや微粒子の目視」を可能にした技術

 

このクリーンブースには

「どのように空気がキレイになるか」を可視化できる機器が設置されています。

 

その名も、微粒子可視化システム！！！

 

目には見えないミクロの微粒子たちの動きを映像化する

新日本空調様独自の撮影技術です。

 


向こう正面にあるのが、レーザーシートの光源。
その様子を手前のカメラが捉え、モニタに写し出します。

 

レーザーシート光源「パラレルアイ」と自社開発による専用高感度カメラに、

パソコンでの録画・画像処理が可能な標準ソフトウエアを一体化した

可視化映像記録専用システム「アイスコープ」で構成されています。

 

「パラレルアイ」が発射する「光のスクリーン」に

照らされた微粒子を超高感度カメラがバシッと捉え、

その映像をリアルタイムでモニタが写し出すーーー

 

この三者による華麗なるコラボレーションが

目に見えないものを私たちに見せてくれるのです。

 

今回私たちが見せていただいたデモについては、後程ご説明いたしますが

こちらのデモルームでは受託実験サービス・可視化技術トレーニングサービス、

さらに、この微粒子可視化システムを持ってお客様の環境評価・改善提案を行う

出張環境評価サービス･改善コンサルティングサービスも行われています！

 

・自社のクリーン環境は、効率よく実現されているのか？

・気流可視化だけでは、抜本的な原因究明には不十分とお感じの方

・いっこうに、コンタミネーションの原因に近づいている感じがしない方

・色々やったが、見えないと思って諦めている方

などなど、

空間に関するお悩みを持っている方は、ぜひご検討ください。

きっと新日本空調様が、頼もしい味方になってくださることでしょう。

 

 

目の前に繰り広げる衝撃のシーン！！

 

大変お待たせしました！

それでは、デモの様子をご覧いただきましょう。

 

まずは真っ暗なクリーンブースの中に入り、

私たちは横一列に整列しました。

 

その前にレーザー光線によるスクリーン（レーザーシート）が

すでに発射されており、何やらキラキラと緑の光が浮かび上がっていました。

 

そして、「モニタをご覧ください」

の声に導かれ、液晶モニタに目を移すと・・・！

 

うわっ！　すごっ！！

 

と、思わずドン引きするほど、ものすごい数のチリやホコリが

渦巻いているのです。

 

ポンポンと軽く洋服をはたいただけでも、

ホコリが舞い上がり、うねりを見せていく微粒子たち。

 

私たちって、知らず知らずのうちに、

こんなに大量のチリやホコリを吸い込んでいるんですね！

 



 

ワイシャツを叩いただけで、こんなにもホコリが舞い上がるなんて！

衝撃の映像です。

 

この瞬間でもう、目からウロコが2〜30枚、

ボロボロっと落っこちたのですが、実験はさらに進みます。

 

さらに可視化しやすいように、今度はレーザーシートに向けてミストを噴霧し、

どのように空気がきれいになっていくかを見届ける実験を行いました。

 

ミストを噴霧すると、レーザー光線の膜の中にうごめく

緑色に煙のようなものが目の前に現れ、それはまるで生きているかように、

うねうねと渦を巻きながら、美しい抽象画を描いていくのです。

 

わぁ、キレイ・・・

 

レーザー光線に照らし出される緑の噴霧。怪しくうごめく不思議な光景でした

 

一瞬、実験中だということも忘れて、

その不思議な景色に釘付けになってしまいました。

 

先ほどの超高性能カメラの映像も衝撃でしたが、

この緑のうねりも、相当なインパクトです。

 

それでは、早速、クリーンファンのスイッチ、オン！！

 

ゴーッという音とともに、空気の流れが起こり

あんなに空中にうごめいていた緑のもやもやが、

それこそ「あっ！」という間に、床下へと押し出されていったのです。

 


みるみるうちに押し出されて行く緑の渦たち。
この後すぐに、キレイさっぱり、跡かたもなくなりました。

写真では、この凄さをリアルにお伝え出来ない気がして
動画を作ってみました！

みなさんも一緒にびっくりしてみてください♪ 

完全オリジナルの「ブラッククリーンブース」

 

このクリーンブースは、幅　約2.5メートル　縦　約6メートル。

こだわりのブラックのクリーンブースです！

 

カタログにブラック仕様がない製品には、黒アルマイトや塗装を施し

すべてを真っ黒に。

 

実験用ブースということで、中に大きなものを入れることもあるため

扉部にはアルファレールを使用し、スライド扉にしています。

 

また、全面層流にして垂直の気流を作り出すため

ブース全体の床を上げ、床板はグレーチングにし

天井には、0.3ミクロンの小微粒子も逃さない

オリジナル寸法のHEPAフィルタがびっしりと敷き詰まっています。

 

その実力値は、なんと！

「ISOクラス3」

 

常に、最大実力値で使用するわけではないので

気流を変化させられるように、風量可変式でブース内から

個々に風量を調整できるような工夫もされています。

 

 

これだけの装備なので、天井だけでも総重量はなんと500kg超え！！

そして！！！

こんな重たい天井をしっかり支え続けるのが、NICのアルファフレーム！

 

フレーム自体は軽量なので、搬入も組立も自由自在♪

このクリーンブースは、わずか１日で組み立てることができました。

しかも、フィルタ交換は簡単に短時間で効率よく行えるます。

 

凄いぞ！アルファクリーンブース＼(^o^)／（でました！自画自賛）

 

 

半導体や精密機械、電子部品などの製造はもちろん、

医薬品や食品などの製造は、クリーンな環境が必要であるーーーー

 

このことは、ずっと以前から知識として頭に入ってはおりましたが、

今回の体験で、いかにクリーンな環境を作り出すことに、

高い技術が必要なのかが、よくわかりました。

 

そして、そのクリーンな空間をじっと支えているのが、

我らがNICのアルミフレームなんです。

 

クリーンな環境とアルミフレームって、

本当に抜群の相性なんだなぁ〜ということを、

改めて実感いたしました。

 

これからも新日本空調様にご協力いただきながら、

様々な分野のお役に立っていきたいと、気持ちを新たにしたのでした。

 

最後に、クリーンブース内で働く人の気持ちを体験させて

いただけるということで、クリーンウエアを貸していただきました。

 

一般的にはホワイトやブルー系が多いのですが、お借りした黒色の特注品！

こちらは新日本空調様で取り扱いされているとの事ですよ(*^_^*)

 

新日本空調様は、まるでドラえもんのポケットのように

いろんなものが次から次へと出て来ます。

 

レーザー光線から目を守るため、サングラスもお借りして…

調子にのって、はい、ポーズ (^o^)v


贅沢にもクリーンブースを独り占め

 

取材も終わりに近づき、ホッとしたのか

気分はすっかり忍者です。

 

 

もう完全に忍者です(^_^;)

 

今度のクリーンブースの展示会には、

NIC のスタッフ全員、黒装束で現れるかも？！（笑）

 

以上。

こんなところにアルミフレーム、

もとい、こんなところにクリーンブース！　でした。

 

新日本空調様、ご協力有り難うございました！