【Q&A vol.151】アルミサッシとアルミフレームの温度変化による変形(膨張)について教えて下さい
公開日時:2025/10/29
【Q】アルミサッシとアルミフレームの温度変化による変形(膨張)について教えて下さい。
猛暑が終わり秋を迎えておりますが、アルミフレームの温度変化による変形(膨張)について教えて下さい。
アルミフレームは線膨張係数が大きいので温度変化により伸び縮みすると聞いております。
住居のアルミサッシはほとんど変化していないと思われるのですが、実際のところ変化しているのでしょうか。
アルミフレームとは関係の無い内容かもしれませんが、教えて頂けないでしょうか。
【A】アルミは温度変化による膨張・収縮するものですが、アルミサッシが変化していないように見えるのには理由があります
ご質問ありがとうございます。
アルミサッシが伸びていないように見える理由は以下になります。
① 設計で吸収している
アルミサッシは、温度変化による膨張・収縮を考慮した設計になっています。
例えば、クリアランス(隙間)や可動部の遊びを設けて、膨張しても問題が起きないようにしています。
② 固定方法の違い
アルミサッシは建物にしっかり固定されており、膨張しても全体が動かないように抑えられていることが多いです。
一方、アルミフレーム(例えば装置カバーや什器など)は、自由端がある場合、膨張による変位が目に見えて現れることがあります。
③ 使用環境の違い
アルミサッシは屋内外の温度差があっても、日射や風通しなどで緩和されることが多く、急激な温度変化が起きにくいです。
機械や装置のアルミフレームは、熱源の近くや急激な温度変化がある環境で使われることがあり、膨張が顕著になります。
④ 構造の剛性
アルミサッシは面構造で剛性が高く、膨張しても変形が分散される傾向があります。
アルミフレームは線構造で、膨張が一方向に集中しやすいため、変位が目立ちます。
具体的な用途や環境が分かれば、それに合わせた対策や設計を行いますので、お気軽にご相談頂ければと思います。