【今月のまめ知識 第44回】アルミフレームの変則的な接続方法
公開日時:2016/11/29
ある晴れた日の昼下がり…
あるる「博士ぇ〜、お願いがありますっ!!!」
博士「なんじゃあるる、唐突に。今日のおやつはもう食べたじゃろう?」
あるる「食べ物の話じゃありませんよ。アクアリウム、アクアリウムです!」
博士「アクア? 熱帯魚か? すでに金魚がおるではないか。これじゃダメなのか?」
あるる「いえ、そうじゃなくて、この金魚ちゃんたちに、もっとゴージャスで住みやすい“おうち”を作ってあげたいんです〜」
博士「おうち?」
あるる「はいっ! この前、デパートでアクアリウム展を見たんですけど、それはそれはキレイで・・・(うっとり)
もう、毎日夢に出てくるんです」
博士「ほぅ、そんなに食いついたのか」
あるる「だから、食べ物の話じゃないんですって。博士ぇ〜、お願いします! アクアリウム、作りましょうよぉ〜」
博士「お前は、一度思い込んだら、しつこいからのぅ〜。よし、やってもよいが、いろいろと準備が必要じゃぞ」
あるる「準備?」
博士「まずは設置台の強化じゃ。その台は、長方形だからな」
あるる「え? 長方形だとダメなんですか?」
博士「ダメじゃないが、正方形よりも強度がちょっとな。アクアリウムの水槽はかなり重たいからのぅ」
あるる「え? そうなんですか?」
博士「やっぱり、そこまで考えておらんかったか…。水槽だけでも相当な重量じゃ。それに水の重さを知っておるか? 1リットル当たり1kgじゃ」
あるる「・・・」
博士「でも、心配には及ばん。その重さに耐えられる台にすれば良いだけじゃからな。いろいろとやり方はあるんじゃが…。知りたいか?」
あるる「もちろんです!」
博士「よし、それじゃ説明するから、よく聴いておくんじゃぞ」
あるる「はいっ!!!」
アルミフレームの組み合わせにおいて、正方形断面の部材の組み合わせであれば単純ですが、
長方形断面のフレームの場合には、ちょっとした工夫が必要となります。
装置架台などは正方形断面の部材で構成することが望ましいのですが、剛性面がそれほど必要ではない場合など、
30×60や40×80といった長方形断面の部材を使用する場合があります。
そうした場合、各コーナーの接続がアンバランスになり、縦柱の向きにより、一方は剛性が低くなってしまいます。
AFS-3060-6使用例
このような場合には、下図のようなL型の部材を縦柱に使用することで、
剛性、見た目ともにバランスの良いものとすることができます。
以下に AFS-3060-6とAFSL-606030-6 を組み合わせた例を示します。
AFS-3060-6とAFSL-606030-6の組み合わせ例
なお、これらのフレームの中央は、アジャスターボルトが抜ける形状になっているので
レベルアジャスターの取付も容易です。
また、20×20、30×30や40×40のフレーム使用で剛性に不安があるときなども、
縦柱のみこのようなL型フレームを使用することで、剛性アップとともに、
レベルアジャスターも簡単に取り付けることができます。
60mm 幅や 80mm 幅が太く感じる場合には、AFSCやAFSRタイプを使用することで
スマートな外観となります。
AFS-3030-6とAFSC-606030-6の組み合わせ例
あるる「さっすが〜、博士! 頼りになるぅ〜!! ヒュ〜ヒュ〜♪」
博士「ふぉっふぉっふぉ〜、それほどでも・・・あるがな」
あるる「やっぱり相談してよかった〜。こっそりやって、博士を驚かせようとも思ったんですけど…」
博士「・・・。惨事を防げてなによりじゃ。あるるは発想は良いんじゃが・・・」
あるる「でも、これで台はバッチリですね! よ〜し、やるぞ〜。ど〜んなおうちにしようかなぁ〜♪♪
金魚ちゃん、待っててねぇ〜♪♪♪」
博士「もう、心ここにあらずじゃな。こうなったら何を言っても聴く耳もたん。しばらくそっとしておくことにしよう…」