アルファ博士の気ままにトーク♪ 第3話 久々の山陽新幹線。いろいろ調べてみました!

公開日時:2022/05/25

う、うぉほん。

皆さん、こんにちは。「アルファ博士」です。

「気ままに」構えていたら、ずいぶんと間があいて、今年初の投稿です(笑) 皆さま、お久しぶりです。そして、そこそこ動けるようになってきたので、久しぶりに山陽新幹線に乗りました。今回はそのことについて、気ままに語りたいと思います。

まずは新幹線の音・気圧・加速度をチェック

山陽新幹線。山陽区間はトンネルが多く、東海道より疲れるイメージがありますが、以前から比べると相当良くなっていて、かなり気にしないとその差がわからないレベルになっていると思います。


とはいうものの、トンネルは音とともに「ベンチュリー効果」で気圧も下がっているはず・・・ということで、今回はiPhoneのアプリで色々測定してみました。


音は「dB Meter」、気圧は「phyphox」を使用し、加速度は「加速度ロガー」を使用しました。

 

結果発表〜

信頼性は解りませんが、以下のようになりました。

 

●気圧

気圧は高さ2mの変化に対して0.22~0.23hPa差の測定結果が出たので、とりあえず差を見て比較する分には使えそうです(地表近辺では1m当たり0.11hPaの差)。

 

●音

音は、トンネル外は72dB前後、トンネル内は77dB前後と差はありますが、感覚的にそんなに気になるほどではありません。

 

●振動(加速度)


振動は、加速度計はX,Y,Z方向とも連続的に±0.1m/s2程度の幅で振れますが、桁のレベルで問題にならない気がします。

最も東海道区間は最高速度285km/hで、山陽区間の姫路以西は最高速度300km/hと5%の差がありますから、多少振動は異なるかもしれません。

 

最大要因? さらに気圧変化を計測

そこで、最大要因と思われるので気圧変化を計測しました。

 

スマホからExcelデータをエクスポートし、PCでグラフ化してトンネル情報を調べて、「多分ここだろう」と当てはめてみました。また、もちろん気圧は海抜の影響も大きいので、Mapion地図で位置を右クリックで表示される情報から読み取りました。

 

それを2区間。

ひとつ目は福山から岡山間で、車両はN700(8両編成の4号車、先頭は8号車)。ふたつ目は岡山から姫路を過ぎたあたりまでで、車両はN700S(16両編成の14号車、先頭は16号車)です。編成の位置により圧力の変化の仕方に違いがあるかもしれません。

福山駅→岡山駅間 新幹線車内の気圧 2022年5月11日、さくら552号(N700)

岡山駅→加古川付近 新幹線車内の気圧 2022年5月12日、のぞみ6号(N700S)

予想通り非常に大きく変化していました。
ひとつ目の最大、最小の差は16.5hPa、ふたつ目は24.8hPaです。

 

だいたい5~10hPa程度の振れが多いですが、ひとつ目の前半では5分弱の間に6回大きく変化しています。

 

だいたい商業ビルの1階分高さを4m程度とみると、その圧力差は0.44hPaなので、10hPaというと22~23階(約90m)に相当します。これが15秒程度で変化し繰り返しているわけです。24.8hPaというとビル56階相当の気圧差になります。

 

また、トンネル途中で一度少し気圧が上がります。理由は解りませんが、もしかしたら空気抜きの穴でもあるのでしょうか。


ひとつ目の終わりで最高値から岡山駅に向かって下がっていきますが、これは減速していくので列車の周囲の静圧が高速時の低圧から大気圧に戻っていくからでしょう。最終的に1014.2hPaなのでここで4.3hPa下がっています。


駅のホームで通過列車に引き寄せられることから理解できるかと思います。

 


ちなみに、1Paは1m2当たりに1N(≒0.102kg)かかる圧力なので、1hPa(100Pa)では1m2当たりに100Nもの力が掛かっています。


しかしまぁ、よくこれだけトンネルを掘って維持管理され、安全に300km/h運転されている事には驚かされる限りです。

 

航空機の機内でも時々測定してみますが、800~860hPaくらいになっているようです。外気は200hPa程度でしょうからかなり加圧しているわけですが、航空機の場合は離陸後降圧して一定を保ち、降下時に昇圧して着陸となるので、差は大きいのですが繰り返しが無いです。

そして1チャンバーなのでコントロールできますがさすがに列車ではこのようなコントロールは困難ですね。


現在の車両ではもうほとんど気にならないほど快適になっていますが、ちょっと気になると言う人は耳栓が効果があると思います。


私は鞄にサイレンシア(https://silencia.jp/)を常備していますが、航空機においては良く使用しています。

加速時間も調べてみた

次に加速時間も調べてみました。


エクスポートした加速度データを積分(時間を乗じて累計)して速度に、それを再度積分して距離にしてグラフ化してみました。

最初の立ち上がり起点が曖昧なのですが、傾向は解ります。

名古屋駅上り発信加速 2022年5月12日、のぞみ54号(N700A)

新横浜駅上り発信加速 2022年5月12日、のぞみ54号(N700A)

また昨年、品川駅で下りのぞみ降車時にたまたま先頭16号車から降りたので、折角だからホームで出発時の0-400m加速時間を計ってみたことがありますが、33.4secでした。


等加速度運動として計算すると、加速度は2.58km/h/secとなります(1車両25m×16両=一編成400m なので計りやすい)。


N700系の公称値を調べたところ、2.6km/h/secなので、だいたい合ってますね。


ゼロヨンはだいたい33秒前後で到達速度は80km/h程度というところです。

 

ちなみに最新型のN700Sにはこれまで3回当たりましたが、なかなか快適です。全席コンセント付きで座席背面と窓の横のフックにはロータリーダンパーまで付いています。


電車内においてはほとんどPC使いっぱなしですが、まったく快適でありほとんど疲れません。車両の進化に感謝です。


新幹線の話しかしませんでしたが、在来線特急もフルアクティブサスペンションなど物凄い進化をしています。動くものは面白いです。

 

以上

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