【Q&A vol.150】蝶番の最適な取付場所があれば教えてください。

公開日時:2025/09/24

【Q】蝶番には色々なタイプがありますが、最適な取付場所があれば教えてください。

アルミフレーム枠の扉を製作検討しております。

蝶番には色々なタイプがあり、選定方法については以前にもNICアルファマガジン内で紹介されていましたが、蝶番の最適な取付場所があれば教えて頂きたいです。

【A】蝶番の取付位置によりメリット、デメリットがあります。

ご質問ありがとうございます。

まずは以下にて蝶番の取付位置によるメリット、デメリットをお伝え致します。


・扉角に合わせる場合

メリット:見た目がスッキリする。
デメリット:重い扉の場合、蝶番のねじれや負荷が集中しやすく、長期的にはガタつきや破損の原因になる。


・扉角から○○mm離す場合

メリット:蝶番にかかる力が分散され、耐久性が向上。扉の開閉が安定する。
デメリット:見た目の好みが分かれる場合がある。


力学的にも、蝶番を端から少し離すことで、扉の自重によるモーメント(回転力)を分散でき、蝶番の寿命が延びます。

端から40〜100mm程度離すのが良いです。

また、【今月のまめ知識 第37回】蝶番の許容荷重についてで説明しましたが、

許容荷重の計算式(縦使いの場合):A=2×B

A:蝶番の取り付けピッチ(上下の蝶番間の距離)
B:蝶番の回転軸中心から扉の重心までの距離

この関係が成立していると、蝶番の許容荷重が最大限に活かされ、
蝶番の間隔(A)を広く取るほど、扉の重さ(B)に対して安定性が増します。

 

高さがある扉に蝶番を3個使用する場合は、中央よりやや上に追加しますが、扉の反りを抑えるのが目的で、基本的には1つの蝶番に集中して掛かる為、蝶番の数を増やしても、あまり耐荷重が増えるという事にはなりません。

中央よりやや上(全高の1/3〜1/2の位置)が推奨となります。

 

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