おーっ!とテック物語【第19回】DVD元年。NICのエンターテイメント期始まる

公開日時:2016/03/23

 前号までのお話


時は2003年。数々の苦難を乗り越え、ようやく時代の風向きが変わって来た頃、

NIC開発チームはまったく新しい発想で「今までになかった洗浄機」の開発に成功し、

ボックス型、カップ型、ボックス式カップ型、個性豊かな3タイプの洗浄機が誕生しました。

同年、特許を申請。その年の12月、横浜の自動車部品製造展にて記念すべき一歩を踏み出したのです。

低迷が懸念されていた展示会も、「専門分野に特化する」という新しい選択をすることで

次なる展開を迎えます。来場者は目的がハッキリしたその道のプロばかり。

そんな新たなステージで「洗浄機メーカー」として認知されはじめたNIC。

さて、次なる展開は?

 

新たな幕開けとなる2004年、始まる


 

新しい年が明けました。

平成16年(2004年)は、年明けから相次いで大きなニュースが流れました。

 

NASAによる火星着陸の成功という輝かしい未来を思わせるものもあれば、

SARSや鳥インフルエンザという新型ウィルスの登場など、今振り返れば

世界的に「新しい何か」が生まれてきた時期だったようにも思えます。

 

今まで冷たく凍り付いていた日本経済も、次第に活気を取り戻し、

不調だった装置部門に新しい風が吹き始めます。

 

その原動力となったのが、2000年に発売された新しいゲーム機でした。

今までは専用のプレイヤーがないと再生できなかったDVDが、

小さなポータブルのゲーム機で見られるようになったのです。

 

ゲーム

その画質もテレビやパソコンに負けず劣らず高画質。

美しい映像が手元で見られるようになったわけです。

 

自分だけのシアターを手に入れた感覚だったのでしょうか。

ゲーム機は爆発的にヒットなヒットとなり、ゲーム人口も一気に増えて行きます。

 

それに伴ってDVD需要も急上昇。

映画のヒット作が次々とDVD化されていき、

関連商品である液晶テレビや大型モニター、

新規格のブルーレイディスクの登場など、

エンターテイメント業界がにわかに活気づいていったのです。

 

 

 

また、音楽業界にも新しい波が押し寄せようとしていました。

 

今までも、レコード、カセットテープ、MD、CDなど、

音楽を取り巻くメディアも様変わりして来ましたが、

この時の変化はまさに前代未聞。

「データを直接、ダウンロードして聴く」という、まったく新しいスタイルを

打ち立てようとする動きが現れたのです。

NICの“装置力”が支えたDVDディスクの生産


 

そんな時代の風を受けて、NICの装置部門にも、

新しいウェーブが巻き起こります。

主に手がけたのは、DVDディスクの制作・組立装置です。

 

DVDディスクは何層かの構造になっているので、

それを張り合わせたり、専用の液を塗ったりといった

いくつもの工程を経て、製品を作って行きます。

 

その流れをいかに正確に、いかに効率よく行うかが

装置づくりの「キモ」になります。

 

しかし、それこそがNICが最も得意とするところです。

 

生産ラインをいかに有効に動かすか、様々なアイデアを提案し、

お客さまとともに工夫しあいながら、優れた装置に育て上げていったのです。

 

その甲斐あって、高品質のDVDが大量に生産できる体勢が整い、

次々と生まれるDVDヒット作品が、ずらりと世の中に並ぶようになりました。

 

もしかしたら皆さんのお持ちのDVDの映画の中には、

>NICの装置から生まれたディスクがあるかもしれません。
華やかな光りを浴びることはありませんが、市場のニーズに合せて

大量に、かつ正確な製品を作り続けることこそ、ものづくりの使命。

 

NICの技術力は、日本の新しいエンターテイメントを陰ながら支えているのです。

 

<つづく>

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