いまさら聞けない基礎用語!【ク】#030 クリープ現象

公開日時:2024/02/28

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今月の基礎用語:ク#030
クリープ現象
creep/creeping

あるる「博士ぇ〜、早く来てください! 早く、早くっ!」

博士「どうした、あるる。そんなに急かして・・・おや、良い香りじゃのぅ」

あるる「じゃーーーん! 見てください! 上手にできたでしょう?!」

博士「おお、ラテアートではないか! これ、あるるが作ったのか? 上手に描けているではないか。器用じゃのぅ」

あるる「ありがとうございます! 博士によろこんでもらおうと思って、密かに練習したんです」

博士「そうか。ありがとう。それでは早速いただくとしよう。う〜〜ん、甘くてうまい!! ありがとうあるる」

あるる「よかったぁ〜。実はこれ、クリープで作ったんですよ」

博士「クリープ? クリープって、あの粉末状のミルクのクリープかの?」

あるる「イエース。クリープも進化しているんですよ」

博士「へぇ〜、それは知らなかった。すごいもんじゃのぅ。うーん、本当にうまい」

あるる「(ニコニコ)あるるも飲もうっと」

博士「ところであるる。もうひとつのクリープについては覚えているかの?」

あるる「(ニヤッ)来ると思っていました。もちろんですとも。これを飲んだら、復習の成果をご覧にいれましょう!」

博士「お、おお、そうか・・・(ちょっと拍子抜け)。よ、よろしく頼むぞな」

 

 

 

クリープ現象とは?

金属は常温においては、そこにかける荷重(応力)が弾性限以下であれば、その変形量が時間の経過で変化することはありません。

 

しかし高温下となると、弾性限以下の応力であっても、長時間加え続けることで変形量が増大し、引張り強さより低い応力で破壊に至ることもあります。

これを「クリープ現象」と言います。

 

Q&A vol.2 「アルミフレームは何度くらいまで高温に耐えられますか?」

今月のまめ知識 第5回 「強さって何?」

 

の中にも出ていますが、今回はこの「クリープ現象」についてもう少し詳しくお話しします。

忍び寄るクリープ

クリープ(creep)とは、「這う、忍び寄る」などといった意味で、まさにじわじわと気付かぬうちに起こる現象です。

クリープ変形には次の3つの段階があります。

 

○1次クリープ


遷移クリープとも呼ばれ、変形初期で急激にひずんだ後、ひずみ速度が時間とともに小さくなりクリープ曲線の勾配が緩やかになります。

 

○2次クリープ


定常クリープとも呼ばれ、ひずみ速度は一定になりクリープ曲線の勾配は一定になります。

 

○3次クリープ


加速クリープとも呼ばれ、急激にひずみが進行し破断にいたります。

クリープ曲線

このクリープ曲線は、温度が一定でも荷重が大きくなれば勾配は急になり、荷重が一定でも温度が高くなれば勾配が急になります。

 

金属の場合、一般的には絶対温度(K)での融点の約1/2以上でその影響があると言われています。

 

鉄だと(1536+273)/2=904.5(K) → 631.5℃程度ですが、アルミニウムの場合は注意が必要です。

同様に計算すると

(660+273)/2=466.5(K) → 193.5℃

となりますが、実は100℃を越えたあたりから、目立った影響があります。

 

出典:「アルミニウムハンドブック」第6版

 このクリープ強さは、0.1%/1000hを例に説明すると、

1000時間経過後の変形は

 

  • 50℃では耐力の85%程度(147/173)の応力で0.1%の変形
  • 100℃では耐力の70%程度(119/173)の応力で0.1%の変形
  • 150℃では耐力の34%程度(59/173)の応力で0.1%の変形

    (0.1%の変形というのは1mの棒に重りをぶら下げていたとすれば1mm伸びたということ)

 

 

これはあくまでアルミフレーム自体がその温度になった場合です。

 

高温の環境内に置かれる場合や、広い面積で高温のものに接触している場合には慎重な検討が必要ですが、熱源に非接触の場合には多くの場合、あまり心配する必要はありません。

 

なお、樹脂材料では常温でもこのクリープ現象が起こります。樹脂ケースなどの上に重量物を置いておくと、長時間経過後に変形していることで理解できると思います。金属では余程の高温構造物でない限りはあまり気にする必要はありませんが、

 

・一般的な金属では融点(K)の1/2以上

・アルミニウムでは100℃以上

・樹脂では常温から

 

クリープ現象があることを知っておけばよいでしょう。

 

あるる「うぉっほん、いかがかの?」

博士「ふぉっふぉっふぉっ。わしのマネをって(笑) でも、見事な復習だったぞ。あるるも成長したのぅ」

あるる「進化と言ってください。クリープだって進化してるですから、あるるだって!」

博士「進化か、それは頼もしいのぅ。そんな頼もしいあるるにお願いじゃ。おかわりを作ってくれんかの?」

あるる「はい、おやすいごようです」

博士「ほれ、美味しいケーキもあるぞ」

あるる「やったーーー\(^o^)/ ケーキだ!ケーキだ!」

博士「このあたりの反応は進化しないのじゃのぅ(笑)食いしん坊あるる、健在じゃ」

あるる「いえ、進化してますよ。前よりいっぱい食べられるようになっていますから。ケーキならホールケーキ丸ごとひとつは楽勝です(^-^)v」

博士「お、おお、そうか・・・あまり食べ過ぎんようにな・・・」

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