【今月のまめ知識 第95回】 商品の品名・型式・数量

公開日時:2021/02/24

とあるのんきな朝のひととき

博士「おはよう、あるる。今日も元気に授業を始めるぞ〜」

あるる「おはようございます。こんなにたくさんの文房具、どうしたんですか?文房具屋さんでも始める・・・」

博士「・・・わけないじゃろう(笑) 今日は久しぶりにクイズをやるぞ〜。題して、モノの名前クイズ〜〜!」

あるる「やったー、クイズ大好き\(^o^)/」

博士「第91回目と同じリアクション、ありがとう(笑)では、最初の問題です」

博士「これはなーんだ?」

あるる「やだなー、簡単すぎますよ。ホッチキスです。ホチキス」

博士「ブブーーッ。❌ 正解は『ステープラー』です」

あるる「え? ホチキスじゃないの?」

博士「次の問題。これはなーんだ?」

あるる「セロテープ・・・ですよね」

博士「ブブーーッ。❌ 違います。正解は『セロハンテープ』です」

あるる「ええーーー? 違うの? 今までずーっとホチキスとセロテープだと思って生きてきましたよ」

博士「ふぉっふぉっふぉ。そうか。でもどちらも商品の名前(登録商標)で、一般名称ではないんじゃ」

あるる「へぇ〜、そうなんですね。今までなんの疑問も持たずに使ってました」

博士「他にもバンドエイド、サランラップ、マジック、ポケベル、セメダインなどは有名じゃな。あと、コスプレ、スマホ、イケメン、デジカメなども登録商標されておる」

あるる「ふむふむ、勉強になるなぁ〜 名前って面白いですね!」

博士「そして商品には通常、一般名称や商品名とは別に品名・型式などがついておるんじゃ」

あるる「ん? 品名? 型式? なんですか、それ」

博士「これがわかると、カタログを読むのが楽しくなるぞ。知りたいかの?」

あるる「もっちろんです! 教えてくださーーい」

 

商品の品名・型式・数量

通常、商品を発注する場合には、「品名」・「型式」・「数量」が必要になります。

品名

まず品名ですが、一般名称と商品名があります。

例えば、シーケンサー、マジックテープ、デジカメなどは特定のメーカーの商品名であり
一般名称はそれぞれ、PLC(プログラマブルコントローラ)、面ファスナー、デジタルカメラなどです。

 

ただ、商品名が普及しすぎて一般名称だと逆に通じないこともあり、口頭だとつい商品名を使ってしまう事も多いですが書面にするときには注意が必要です。

 

アルミフレーム、これもアルミニウム合金押出形材による構造部材の一般名称としてはアルミニウムプロファイル、アルミフレームなどであり、当社の商品名は「アルファフレーム」です。

 

型式

次に型式(または型番、品番など)です。これは具体的に商品を特定するためのもので、

数値・アルファベットおよびその組み合わせで表されることが一般的です。


車で言うと、一般名称は自動車、商品名は通常言うところの車名であり、

型式は車検証に書いてあるアルファベットと数値の組合せです。

 

型式で物は特定できるのですが、業者やマニアでもない限り車名で話をした方がお互いにイメージがわいてわかりやすいですね。

 

機械・装置の打ち合わせにおいても商品名で話をした方が誤解も生じにくく、うまく進みます。


ある意味、緩いところがあり型式が正確であれば品名はどちらでも通用することが多いです
が、商品登録などされている場合には正確に記載しないと不具合が出ることも考えられます。


そしてこの型式ですが一見すると、アルファベットと数値の組合せでしかも長いため、覚えにくく、間違えやすく、頻繁に使用するものは良いとしても、頻度の低いものだとよく確認しないと間違えやすいものです。

しかしそのアルファベットと数値は意味を持っていることが多く、それを把握すると意外に覚えやすく、使いやすいものです。

そこで当社事例で紹介してみることにします。


アルファフレームの中で、ベーシックフレームは原則として以下のルールで型式を決めています。

また、アルファフレーム型式の後に追記として

アルファフレーム本体の型式に、この追記型式を加えたものが正式な手配型式となります。

そしてブラケットは以下の通りです。

付属品のボルトナット類については、ここでは無しとして別にリストアップして手配しても構いません。

 

また、アクセサリー類においても商品名に関連のあるアルファベットから始まり、フレームやブラケットの型式ルールに準じた数値表記としています。


例えば、レベリングフットベースのM6規格60×60用は、「LFB-6060-6」という型式になっています。

 

 

数量

最後に数量です。


これはもちろん、フレームであれば必要本数、ブラケット、アクセサリーであれば必要個数で良いのですが、ひとつ注意事項があります。


ほとんどのボルト、ナット、ナットホルダーは50個入りパックを準備しており、これは型式末尾にP50と記載することになっています。

 

例えば座金組込み六角穴付きボルト、「CSW-06-20」の50個パックであれば、「CSW-06-20-P50」となりこれは数量1で50個入りとなります。


また結束バンドを固定するタイクリップも、「ATC-68-P100」と数量1で100個入りとなりますからその型式での員数を理解しておくことが必要です。


商品やメーカーごとにその規則性が異なる型式ですが、その規則性を意識することでずいぶんと楽になるのではと思います。

博士「どうじゃ、あるる。わかったかの?」

あるる「はいっ! 常々カタログは『なんで記号ばかりなのかなぁ〜』と思ってみていましたが、謎が解けました!」

博士「それはよかった。実に基本的なことじゃが、こうして意味があることがわかると、面白くなるじゃろう?」

あるる「はいっっっっ!!」

博士「おお、力強い返事じゃ。頼もしいぞ」

あるる「ところで博士。この文房具、お借りしても良いですか? 今朝のクイズ、おじいちゃんにもやってみたくなりました」

博士「それは構わぬが・・・おじいちゃんもクイズ好きなのか?」

あるる「それはもう! 三度の飯より好き好きだと思います」

博士「そうか、それは楽しみじゃ。返り討ちに合わぬと良いな。検討を祈るぞ」

 

 

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