おーっとテック物語 第42話 愛知に根差す拠点となれ!アルファフレーム東海誕生への軌跡

公開日時:2021/01/27

前号までのお話

装置メーカーであるNICが初めて手がける直販サイト「NIC Direct(エヌアイシ・ダイレクト)」は、2012年4月に静かにスタートを切りました。オープン当初はお客様は受け入れてくれるのか? 果たしてニーズはあるのか? といった数々の不安はありましたが、可能な限りの短納期と、さまざまな業務を見直すことで実現した価格が徐々に評価され、ゆっくりと、しかし確実に利用者が増えていきました。

「直販する」ということは、お客様一人ひとりと向き合うこと。この経験は想像以上にNICにとって大きな「ギフト」となりました。今まで漠然としかわからなかったことがより明確になり、改善に生かせるようになり。お客様からの問い合わせによって、新しいコミュニケーションが生まれました。すべては直販サイトを通した「実体験」がなければ分かり得なかったことです。

早いもので「メーカー直販」の看板を上げてからまもなく10年。お客様の「もっと便利」を形にすべく、さらなる努力を続けます。

舞台は愛知へ!

 メーカー直販サイト「NIC Direct(エヌアイシ・ダイレクト)」がオープンしてから4ヶ月後の2012年8月、初の東海地方の拠点となる「アルファフレーム東海(東海営業所)」が、愛知県刈谷市に開設されました。ここが「初代愛知拠点」となります。

 

2012年(平成24年)といえば、東日本大震災から1年。原発や復興問題、景気の低迷、消費税の引き上げなど(5%から8%)、深刻な問題が並ぶ中、ロンドン五輪で日本史上最多のメダル獲得、山中教授のノーベル医学生理学賞受賞、など明るいニュースが流れた年でもありました。

 

 

ありし日の「アルファフレーム東海(東海営業所)」

鳴海

清州

そんな時代を背景に生まれた「アルファーフレーム東海」。3年間刈谷の地に根を張り活動を続けた後、2015年の4月に刈谷市から名古屋市に移転して「愛知事業所」へと昇格します。

 

そしてそこから4年後。事業拡張に伴い2019年10月に清洲市に移転し、愛知事業所の新社屋を建設。本格稼働となりました。新・愛知事業所については当ブログでも何度か取り上げましたので、記憶に新しい方もいらっしゃるのではないかと思います。

 

人数でいえば、たった一人から始まった愛知拠点。それが4人になり、10人になり、現在の愛知事業所では34名の愉快な仲間たちが集結しました。

 

それでは、ここからは舞台を2010年当時の「愛知県」へと移し、どんな成長のドラマが繰り広げられるのか、見て行くことにしましょう。

定期的に営業をかけていたものの・・・

時は2010年。同年1月に福岡県大牟田市にアルファフレーム九州(九州営業所)を開設し、富山以外に拠点を持つ重要さを再確認していたNIC。次なるターゲットとしてロックオンしたのが愛知県でした。

 

ご存知の通り愛知県は製造業が盛んで、当時の日本のGDPの約5%を占めるほどの勢い。すでに大手自動車メーカーとの取引もあったことから、積極的にアルファフレームの販路を拡げようと、富山本社から担当者1名が、かなりの頻度で愛知に行っていました。

 

富山と愛知は車で3時間程度。行き来できない距離ではありません。1ヶ月に2週間の予定で愛知入りし、2週間集中的に営業活動を行い、また富山に帰るというスタイルを繰り返していました。

 

 

富山県と愛知県の位置関係(「みんなの知識ちょっと便利帳」より)

しかし、いろいろとタネを撒き続けてきたものの、なぜか思ったように花が開かない。アルミフレームの利点は十分理解してくれているし、好感触も得られている。でも、なぜかもう一歩踏み込めない・・・

「見えない壁」の存在を肌で感じ取っていた担当者は、なんとかしてもう一歩距離を縮めたい。壁の向こう側へ行きたい。そう思って懸命に動きます。そんなある日のこと。いつものように商談をしている中で、何気なく言われた一言が、妙にひっかかりました。

「御社は富山なんですね。遠くからご苦労様です」

そうか! 今の「通い」のスタイルでは、いつまでたっても「遠くから来た人」なんだ。同じ土俵に立つには、同じ地に足をつけなければならないんだ!!

その瞬間から「愛知に根差す計画」が動き出したのです。

愛知進出のための、もうひとつの地固め

その土地に根差したものだけが受け入れられる。懐に入れことができる。

ならば、地に足つけようぞ!!

 

着地点が見えたら、一気に動き出すのがNICのものづくり魂です。愛知拠点実現に向けて、急速に物事が具体化していきました。

 

まずは物件探し・・・と行きそうなところですが、真っ先に社内で取り組んだのは、自分たちの足元固めでした。2010年当時のNICには地方転勤の社内規定がなかったのです。

 

会社は人です。いくら大いなる可能性があるエリアであっても、実際に動いてくれる社員を守ることができなかったら、会社としての未来はありません。

 

そこで、大事な社員の生活を守り、安心して動けるような体制を、かなりのスピード感をもって整えました。その時は必要に駆られての判断でしたが、土台、基礎がしっかりしていなければ、どんなに見た目を綺麗に作っても、結局はもろく壊れやすい。そんなものづくりの基本が肌でわかっているからこその判断だったのだと思います。

難航する物件探し

さぁ、NIC史上初となる「転勤」を送り出す準備はできました。次なる課題は、拠点となる物件を早急に探し出さなければなりません。

 

しかしながら、ものづくりが盛んな愛知県は、製造業にとって人気のエリア。良い物件が出ると、あっという間に決まってしまいます。

 

そのスピード感は驚くほど。たとえば金曜日に良い情報が出たとします。「では週明けに物件を見せてもらって・・・」なんて悠長に構えていたら、永遠に優良物件にはお目にかかれないでしょう。

 

逆にいうと、それほどのスピード感を持って臨まなければ、愛知に根差すことはできない。これも愛知進出を狙う企業が多いということを大いに物語っています。

 

せっかく愛知に初進出するのですから、最初は簡単な組み立てができるような工場物件をさがしていたのですが、ほぼ全滅。ならば事務所で・・・と、方向転換したものの、1年が過ぎ、2年目に入っても、なかなか良い物件と巡り会うことができません。

 

難航する物件探し。こんなにも借りられないものなのか?! 厳しい現実を突きつけられた愛知チーム。

 

果たして愛知進出の夢は叶うのか? 理想の物件とはいつ巡り会えるのか? 

この続きは次回に譲ります。

 

<つづく>

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