おーっとテック物語 第33話 プリンター初号機完成! 動き出すマーキングシステム

公開日時:2018/08/27

前回までのお話

アルミフレームの組み立ての大変さからお客様を解放するために、「フレームに組み立て情報を直接印字する」という前人未到のチャレンジを選択したKAKCHARチーム。理想のプリンタに巡り会えない中、「ないならば作ってしまえ!」と、専用プリンタの開発に取り組みました。

 

インク、プリンタの構造、印字する内容、クリアすべき内容はハード、ソフト両面から、山のようにあります。しかし、目の前の壁は高ければ高いほど闘志が湧くのがKAKCHARチームです。理想のプリンタづくりを目指して、地道な努力が続けられたのでした。

繰り返される実験、そして見えてみたもの

理想のプリンターを生み出すために、ハードもソフトも一切の妥協をしない。
KAKCHARチームは相変わらず淡々と黙々と、茨の道を歩き続けます。

 

中でも困難を極めたのがインクの精度と速乾性でした。

乗り越えるべき壁はいくつもありましたが、実験を繰り返すうちに、だんだんと問題点が具体的に見えてきたのです。

 

まずわかったのが、印字を続けていると、途中で色が変化する、切れる、かすれるといった現象が起きること。これは印字実行前にプリンタヘッドを毎回クリーニングすることで回避に成功。

 

続いて発覚したのが、ごく小さい面に印字した後、次の印字ポイントまで空白部分(印刷しない部分)が大きい場合に、インクが固まるという現象です。これは印字サイズや位置、印刷する情報量を見直すことで、解消することができました。

 

もちろん思うような結果がでない日もありましたが、それでも心が折れなかったのは、確実に前進している手応えをチーム全員が肌で感じていたからでしょう。たとえスピードは遅くとも、一歩一歩、着実に・・・。

 

プリンター初号機完成! 動き出すマーキングシステム

問題がクリアに見えてきたことで、ゴールがどんどん近くなっていることを感じながら、KAKCHARチームは最後の調整に取り掛かります。

 

懸案事項となっていたインクの乾きも、ヘッドクリーニングの時間と次のマーキングデータが転送されるまでの間に完璧に乾くようになり、どんどんロスタイムが解消され、作業効率にも問題がなくなりました。

 

印字スピード、印字量、印字の仕上がり。いずれもKAKCHARチームの厳しい審査基準を満たしています。

 

よし!
まずはこの状態で、お客様に試していただこう。

 

 

時は2009年6月。マーキングシステム開発に着手してから約半年。世界のどこもにもない、まさに前人未到の「アルミフレームに直接印字する」プリンター装置が誕生したのです。

 

マーキング試用運転開始!

しかし、ここで気を抜いては単なる自己満足で終わってしまいます。技術は完成してからが本番。本当の試練はここからです。なぜなら実際にお客様に試していただき、その効果を実感していただけない限り、真の評価は得られないのですから。

 

そこで、取引先の中から特に信頼のおける企業3社に「マーキングモニター」になっていただくことを申し出ました。いずれの企業様もアルミフレームの組み立てには兼ねてから悩みを抱えており、開発中からマーキングシステムに興味を示してくださっていた方々です。

 

この方たちなら、良いことはもちろん、厳しい意見もきっと聞かせてくれるはず・・・

そんな思いを込めて、3社に協力をお願いし、快く引き受けていただきました。

 

モニター開始は初号機完成から1ヶ月後の2009年7月。モニター3社には「ナット挿入位置情報」のみを印字したフレームをお渡しし、実際に組み立てていただきます。

 

 

果たしてお客様は設計図なしで、装置を無事に組み立てることができるのでしょうか?

KAKCHARチームが苦心して作り上げたマーキングは、本当に役に立つのでしょうか?

 

その結果は、次回のお楽しみということで。

 

<つづく>

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