NICおーっ!とテック物語【第25回】新生AMSの新機能

公開日時:2017/03/22

前回までのお話


アルファフレームシステム専用の三次元設計システム「AMS(Alfa Multiply System)」の第一フェーズ成功を収めた開発チーム。理想のシステムに育てようと、たゆまぬ努力を続けて行きます。

彼らが目指すのは、作図から組み立てまでを“トータルに支援していく”基幹となるシステムです。そして運用開始から丸6年が経過した後に出した結論は、「原点に戻る」という厳しいものでした。

いったんゼロベースに立ち戻り、お客様にとって真の意味での「便利」をお届けしたい。そのための一歩として、お客様のアンケートを実施。実際に何に困っているか、その声を集めるところから再スタートしました。

そして2年の歳月が流れ、2008年1月。ついに「新生AMS」は産声を上げたのです。

 

新生AMSならではの機能


 

十分な検証を重ね、「これならいけるだろう!」とGOサインが出た

新生アルファフレームシステム専用三次元設計システム「AMS(Alfa Multiply System)」。

しかしシステムの完成がゴールではなく、ここからがスタートライン。

「本当にお客様に貢献できるのか」、その真価が問われることになります。

 

試行錯誤を重ねた結果、新生AMSは非常に多機能となりました。

ソリッド編集、ストレッチ機能、ブラケット配置、サブASSY機能、バルーン配置、

ドアの自動配置、ザグリ等の追加工程の自動作図、パネル配置や部品図など

細かい作図機能や自動配置機能を追加することで、営業や設計の作業効率が向上しました。

しかし、設計時間が短縮され、見積書の提出や手配が早くなることがNICが求める真価ではありません。

 

そこで、初代AMSは【作図】→【リスト】→【部品図作成】という流れでしたが、

新生AMSでは、設計工程で作成した3Dデータを後工程に利用できる仕組みを強化し

【作図】→【リスト】→【部品図】→【ナット挿入指示書】→【分解組立図】

までを一気にフォローすることが可能となりました。

 

そして、この「ナット挿入指示書」と「分解組立図」が、お客様の思いに応える

最も重要な項目なのでした。

 

 

組立サポートのキモ 「ナット挿入指示書」と「分解組立図」


 

アルミフレームを組み立てる際、ブラケットなどを締結するために必要なナットを

フレーム溝に挿入する作業があります。

しかし、複雑な図面を見て組み立てるには、図面を見慣れていて

その情報を間違えずに読み取るスキルが必要になります。

 

フレームの長さを測り、使いたいフレームを探し出し、部材が取り付く位置を考え、

ナット挿入位置を測り罫書きし、ナットを挿入するといった簡単な作業の中に

「測る」「探す」「考える」という多くの時間が費やされています。

 

こんな単純な作業をスキルの高い技術者がやる必要があるのか?

そもそもこの作業自体に多大な工数を消費しているのでは?

当時の常識に真っ向から疑問を投げかけたのです。

 

先般実施したアンケートでも、設計・組立に苦労されているお客様がたくさんいることが

手に取るようにわかっています。

この課題をクリアして初めて、お客様に本当の意味での便利さを提供できるのだ!

まずは、組立サポートに関して様々なアイデアをぶつけあいました。

 

シンプルな作業であるならば、指示さえしっかり出せばよいのではないか?

どんな指示を出せば、作業に慣れていない人でもスムーズに組立てられるか?

さらには、図面を読めない人でも理解できるようにするには、どう表現すればいいのか?

 

自らに投げかけた疑問の答えが、「ナット挿入指示書」と「分解組立図」です。

 

“どのフレーム”の“どの面に”ナットを挿入すればいいのかは、「ナット挿入指示書」を見れば

図面を読むスキルが無くても一目瞭然。

“どの面”と“どの面”を組み合わせるのかは、部品番号が簡単にわかる「バルーン表示」と

「組立分解図」で簡単に確認できるようになりました。

 

 

バルーン表示

組立用サブASSY図

 

フレーム1本1本に、部品番号を明記すれば部材を探す手間も省けます。

その結果、図面を見て「測る」「探す」「考える」といった時間が飛躍的に軽減し、

作業時間が大いに削減されるのです。
と同時に、「見て作業ができる」指示書通りに作業して行けば、

スキルの高い技術者でなくても、容易に組立てられるようになるのです。

 

今までお客様に背負わせていた「組立」という荷物を、ぐっと軽く小さくコンパクトに。

これは組立準備の「小さな革命」と言っても過言ではない一歩でした。

 

しかし、ゴールはまだまだ先。

ものづくりの精神は、このときすでに「次なる課題」に注がれていたのです。

それは「設計」と「部材選定」に関わるものでした。

お客様に本当の便利さを味わっていただくためには、この工程こそ「簡単に、正確に」を実現しなければ!

高い頂きを目の前に、開発チームの挑戦は続きます。

 

どうやらもう一波乱、起きそうな気配が・・・

その続きは次回のお楽しみということで。

 

<つづく>

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